コンサルタントが電子書籍で出版するメリット

私のまわりには、たくさんのコンサルタントさんがいます。
編集者―著者の関係で一緒に本を作った方、
ご紹介で知り合いになった方、
セミナーで知り合いになった方など様々ですが、
おかげさまでFacebookのTL上には、誰かしらがシェア/いいね!をした
ビジネス・経営系ニュースがいつも流れていて、非常に役立っています。
さて、そんなコンサルの方からも出版のご相談をお受けするのですが、
多くは紙の本で商業出版を目指すか、自費出版でのPR展開を考えてのものです。
そんな中で私は、企画によっては「電子出版」をおすすめしています。
ケースバイケースではありますが、具体的な企画例を挙げておきます。
今後ご相談の方は、ぜひご一読いただけたらと思います。
◆企画例① 「本業よりも人柄を伝える」本の出版
前提として、私は本をつくるのが仕事であり、紙/電子に優劣をつける気はありません。
それぞれの持ち味、メリットから選ぶべきものであり、
動向や今後の市場性などの推測時期などの記事はあまり参考にしません。
何より現場ですよ、現場に真実があります。
さて、話を戻しますが
出版業界では「最初の本で色がつく」といいます。
理由については様々あるので省きますが、
コンサルの方で初出版なら、まず「紙で自費出版」を提案します。
紙で自費だと、それなりの労力と費用がかかりますが、それが一番効果的だと考えるからです。
ただ2作目以降、また本業以外のことも同じとは考えません。
たとえば見出しに掲げた「人柄を伝える」本であれば、電子出版をおすすめします。
理由はいくつかあります。ザッと挙げると下記の通りです。
- その人自身や所属する会社を調べるのはネット検索であり、電子出版だとAmazonなどのページがあわせて検索結果に出てくる
- 紙だと「書店を介して全国に拡散できる」と思いがちだが、配本から数週間で店頭から消えるケースも多い。そうなると、ある程度お金をかけて広告を打つことになるが、本業以外でそこまでやるのは難しい。
- 自叙伝など人にスポットを当てた本は、よほど有名か、圧倒的に変わった中身でなければ購入してもらえない。対して電子書籍は、手軽に読める作品が好まれるため、工夫次第によって紙より多くの人に読んでもらえる。
何より電子出版は費用が安く済むので、趣味や特技、創作、エッセイ集など自分の思うがままに出版していくこともできます。そうした本を読んだ方が、著者の人柄を信頼し、あるいはファンとなって本業の顧客へとつながっていく可能性も十分に期待できます。
ちなみに、5月発刊の電子書籍は、
コンサルの方がお母様や恩人の方との思い出を綴った作品でしたが、
苦労されたにも関わらず非常に温かい、著者の人柄が分かる一冊となっています。
◆企画例② 「チラシ・パンフレット代わり」の本
安価で、ボリュームが少なくても出版できる。
この特長から考えれば、チラシやパンフレットをつくるような感覚で
パパッと出版してしまうというのもアリです。ちょっとチラシだと言い過ぎ知れませんが。。。
これまで相談者に提案したのは
- お客様の声や評価をまとめた本
- 一つの製品やサービスについて、特長や開発秘話といった内容まで詳しく書いた本
- 明らかにニッチな分野の話を、専門書に比肩するレベルで書き下ろした本
などです。いずれもチラシかパンフレット、カタログといった内容でしょう。
でも、それが出来るのが電子出版のいいところ。
ブログやFacebookで書きためておき、それらを再編集して使うということもできます。
◆企画例③ 「お客様の本」をつくって贈呈する
一口にコンサルタントと言っても、経営や人物など携わる部分に違いがあります。
その上で共通していることは、コンサルタントの助言により会社が発展するということ。
そこを本にするというものです。
例えば、主力事業が思うように伸長しない会社から依頼を受けたとして、
まずは現状をできる限り詳しく聞き、情報をとりまとめるでしょう。
そうした当初の状況、そして自身が提案した内容などを記録していくのです。
すなわちこれは、お客様の会社の「成長日記」になります。
もちろん相手の許諾が必要ですが、これが本になって、出版できたら、
どれほど喜ばれ、感謝されるでしょうか。
そして、この喜びや感謝は次への展開につながっていくと思うのです。
さらには、ごく自然な形で自社の評価をPRすることにもなるでしょう。
いま挙げた例だけでなく、電子出版はいろいろなことができる可能性の幅が広がります。
固定観念に終始せず、ぜひご検討いただけたら幸いです。